プレミアムはクソ!
プレミアムは詐欺!
プレミアム死ね!
しかし、僕はプレミアムフライデーそのものには大賛成です。効果がすぐ出るかと言われたら出ないとは思いますが、これは国が推し進める「ヒマなほうが金を使うかも?」という壮大な実験です。経済を活性化させるのにヒマなほうがいいかどうか、このプレミアムフライデー効果によって国はデータをとるのです。
弁当にハンバーグを入れたら残してきたとき、「ハンバーグ嫌いなんだな」と思ったら次から入れなくなるでしょう。ここまで国が前のめりでやったことが失敗に終わったら、「休み増やしても変わらへんな」という認識を国が持ってしまうのです。そうなれば再度の実験すらおぼつきません。
絶対に成功させなくてはならない!
我々日本人は基本的に流されやすいですので、ブーブー言いながらも恵方巻きを食べたりしますし、なんじゃーかんじゃーでハロウィンにはコスプレをしたりするのです。それぞれの主義主張は違ってもプレミアムフライデーを実践し、「最高です!」「最高です!」「最高です!」と連呼せねばなりません。連呼していれば、そんな気になってくるものです。
そして実際にお金を使って、「このイベント、バカがいっぱいきて儲かる!」と思わせないといけません。ふるさと納税だって、みんながお得だと気づいたらめっちゃ盛り上がってきたでしょう。みんなが気づくまで頑張れば必ずこのイベントは流行ります。大きな意味で「休みが増える」のですから、反対する理由は誰にもないでしょう。忙しくて休めないのは土曜日でも日曜日でも起きることです。「ヒマなら堂々と休める」が増えることにデメリットはないのです。
しかるに、まずは経済界が身銭を切ってもらいたい。今日僕は伊勢丹に行き、プレミアムを体験しようと思ったのです。伊勢丹のレストランフロアで1001円のパスポートを買って3店舗を食べ歩こうというプレミアムイベントがあったからです。僕がバカなだけかもしれませんが、この告知をみなさんも読んでみていただきたい。
ISETANプレミアムフライデー〜週末めぐらナイト〜スタートしました!24日(金)午後10時まで(LO午後9時30分)本館7階=イートパラダイスで開催。人気のレストランでプレミアムな週末をお過ごしください。
— 伊勢丹新宿店 (公式) (@isetanshinjuku) 2017年2月24日
参加方法はこちら⇒https://t.co/T1WDL26m7p pic.twitter.com/ncaaNKaorm
僕は「1001円でパスポートを買うと、3店舗を選んでちょっとした料理を食べられるイベント」と解釈したのです。で、メニューを見ると「おつまみプレート+紹興酒」とか「天ぷら2品+生ビール」とか「おつまみ三種盛り+日本酒」とかが並んでいる。これが1品あたり334円だと考えたら、めちゃめちゃプレミアムな感じがするじゃないですか。
しかし、実態はそうではなかった。
この仕組みは「1001円のパスポートを買うと、各店舗が提供する1001円の特別メニューを購入する資格が得られる」というものだったのです。そして3品食べ歩きというのは、その仕組みで3品を食べていただくとプレミアムモルツなどが当たる抽選会に参加できるというものだったのです。要するに4000円払って「つまみ3品+酒3杯」を食べ、クジでビールなどをもらえるというだけの話だったのです。パスポートを買っても1品すら食べられないというのは、まさかのプレミアム設定でした。
まぁ、確かに、伊勢丹で4000円で「つまみ3品+酒3杯」ならそんなもんかなという気もします。パスタでも1500円くらいするフロアですから、酒も高いのでしょう。ただ、これはものすごく誤解を招きそうですし、上級国民にとっても決して「お得」ではないでしょう。こんなんじゃ景気がよくなるはずがありません。
↓仕組みを理解するまでは「このビールも食べ歩き用にくれるもの」だと思っていた自分はバカだった!
プレミアムのバカ!
プレミアムを名乗るすべてのものよ、滅びよぉぉぉ!!
いいですか、ココで特別に得なものを用意しないと、定着する前にイベントが死んでしまいます。スポーツ界なんかもそうなんですよ、ホントは。このプレミアムフライデーにあわせてプレミアムフライデーナイトマッチとかを実施してくれないと困る。そういうもっともらしい理由があれば、「今日は特別な試合なんで、18時に出ますね」という説明もしやすくなるのです。「あぁ、この人、普段から野球好きだからな」と周囲も納得するでしょう。
プレミアムフライデーナイトマッチでは、ミニライブが見られたり、軽食の振る舞いがあったり、それこそリーグが支援して盛り上げを図ってもいいくらいです。1試合あたりリーグ側が500万円くらい出して、特別な何かをひとつやりなさいと命じたっていいのです。
最終的に、労働者には「休む習慣」が定着し、サービス業は月末の商機を育て、国が活力を得たら、とてもいいことじゃないですか。「これなら休むわな」というレベルの特別感を出してほしい。誰かが最初に身銭を切らねば何も始まらないのです。
プレミアムを名乗るなら、プレミアムな内容を。
僕は強くそう願う者であります。
プレミアム詐欺は絶対に許しません!